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現物解体室
   └ソ連製ガスマスクGP5
 

■□■  ソ連製ガスマスク(ロシア製かも)GP-5解体祭  ■□■

ソ連製のガスマスクGP-5の解体レポです。
このマスクは民間でも装着できるようにかんたんに作られています。
死の灰レベルまでの防護力があるようなのですが、記事でもわかるように「そんなまさか」と言うキャニスターです。

ごめんなさい製作途中です。


ソ連(ロシア)製ガスマスクを装着した俺。
目の所にあるガラスが曇っているが、キャニスターのフタが外れなかったので、仕方なく息を止めて装着した為。

後でフタを外しマトモに呼吸したが、呼吸していると、視線の下部に呼吸のテンポに合わせて曇りが出来る。
しかも耳まで覆うマスクのお陰で音が聞こえにくい。
自分の声でさえくぐもって聞こえる始末。
この状態で話し合いなど出来ないだろう。

フツーに呼吸しても曇るので銃を撃つには一旦呼吸を止めて、ガラスの曇りが引いてからじゃないとマトを狙えない。

催涙ガスを撒いて、このマスクを付けて走って撃つ。 そう言う戦い方はできないかも。
相手が催涙ガスでヒーコラ言っていると上手く行くかもしれないが、走った呼気で視界が曇り石ころでつまずく恐れがある。
アクリル板ではなくただのガラス板なので、転んだ拍子に割れて、自分も悲惨な目に遭うかも。
石ころにつまずかなかったとしても気付いたら敵陣の真っ只中。 そんな事になりかねない。

呼吸のコツさえ習得すれば(鼻で呼吸)、空と大地がちらついて見える事は無い。ただし、じっと座っていればの話しだが・・・
ツバをつければ曇りにくくなると思う。


こちらはロシア製のヘルメットを被っての撮影。
もちろん俺。 メツキが悪い。
ヘルメットがずれているせいだと思うけど、ガスマスクをきちんと被っているように見えない。
中から見る分にはずれていなかったんだけどなぁ・・・
眼鏡をかける空間はあるが、マスクは窮屈なくらいピッチリしているので、アームが曲がるかもしれない。

 



--序文--

○手に入れたきっかけ
2007年の頭、北海道の狸小路にあるミリタリーショップ「キャプテントム」の2Fのずーっと奥に束になって掛けられていたのを記憶している。
最初はただの貧相な布袋かと思ったが、中にゴム製の入れ物がある。
見た目は粗末だが中に"防水バッグ"が入っている便利なカバンと早合点し、"防水バッグ"を綿製で粗い編み目のヨレヨレのバッグから引きずり出して驚いた。

なんと! ガスマスクではないか!

価格にして3,000円前後だっただろうか。
桁を間違っているのではないかと思いゼロを一つずつ数えたが、間違いは無い。

タグにロシア製とある。 
『対応年数が切れているためガスマスクとしての機能が果たせるかわかりません』と書いてあった。
安いので一つは今回の解体用に、もう一つはサバゲー兼、保存用に、二つ購入した。


何故にここまで大量に(20個くらいはあった)しかも安価であるのだろうか?

「がたぴし車でいこう!! 春 1の巻:山本マサユキ」の第22話「北の国から(後編)」なぜか前編がないのはいいとして、話の中でロシア兵がトカレフと車を交換してくれと言う話しがある。 羨ましい限りだ。

話しのケツには「よくある事」とあったり、プルトニウムと交換するだとかあったが、作中でシングルアクションのトカレフがダブルアクションで作動していたりで、情報の信憑性が欠ける。

この話しを会社の同僚に話すと「新品の将校服を貰った」と言う羨ましい話しを聞いたので、もしやこのガスマスクは横流し品では? と思ってしまったが手に入ったのでまぁいいとする。


 



■□■ 第一章 ■□■
 ガスマスクケース(バッグ)



下の図をご覧頂きたい、これがガスマスクケースである。
見る限りただの、「ヨレヨレの貧相なバッグ」である。
サイズ比較にタワシを置いている。

これが店の奥に束になって掛かっていた。

全体の形や各部の大まかな作りは買った二つとも同じだったが細部がビミョウに違う。
簡単に言うなら「貧相」と「さらに貧相」程度の違いである。
上の写真は「さらに貧相」の方。

細かい事を言うと、ボタンが黒塗りだったり写真のようなカーキー色だったり。

そのボタン。 携帯で撮影したので青っぽい。

便宜的に
左のボタンをつけた方を「貧相タイプ」
右のボタンをつけた方を「さらに貧相タイプ」と命名。

右のボタンの方にはキリル文字でなにやら書いてある。
「モスクワ」とある。
モスクワ造兵省のことか? それとも単なるオシャレか?


本体バッグの左右に小さいポケットがある。
下図がそれである。

写真は「さらに貧相タイプ」の物。
タバコのケースを二重にして入れることが出来る位の大きさだ。
説明書が入っているのか? と思いまさぐってみるがなにも無い。 と、言う事はノリと勢いで使うのか。
とにかく、使い道のわからないポケットである。 オマケ、程度だろう。
片側のポケットには仕切りのようなものがある。もう片側に仕切りは無い。

本体写真のバッグ左側に明るい緑色のものが付いている。
これは紐である。 「謎の紐」と命名。
なんの使い道があるのか解らないが、とにかく紐が付いている。
長さは「貧相タイプ」と「さらに貧相タイプ」で違い、1m14cmと1m09cmで、1.5cmの幅をしている。
終端は切ったままである。

黄色っぽい方が「貧相タイプ」
色の濃い方が「さらに貧相タイプ」
生地の特性か、この紐は良く伸びる。


この謎の紐の付け根の反対側に、明らかに紐を通すであろう環がある。

上の「貧相タイプ」には太さ2mmの金属D環が付いている。
下は「さらに貧相タイプ」
簡略化といえば、多分その通りだと思う。

バッグをたすきがけにして胴体に「謎の紐」をくくって、この環に謎の紐を通してやると、バッグがふらふらしなくて丁度いい。

こんな風になるが、本当にこれが正しい使い方なのか?


下の写真はスイスかどっかのガスマスクケースの物。
こちらはキャンパス生地に、各部が皮製のしっかりした造り。

はるかに立派に出来ているが、にたような機能を持っていると思われる"ベルト"とD環がある。
こちらも胴体などに回してやるとふらふらしなくて丁度いい。
やはり上のネコの図にあるような使い方が正しいのだろう。



下図はバッグを立てて見下ろす。
蛍光灯の下ではこんな色をしている。

バッグの頂点をなんどか"巻き"環をボタンで留める。 フタらしいものは無く「ふさがればいい」感が漂う。

さて中身を取り出そう。

 


■□■ 第ニ章 ■□■
 中身



上の図のように入っている。 キャニスター(フィルター)がバッグの底に、その上にマスクがある。
キャニスターは、茶色で薄くやたらカサカサ言う紙に包まれている。


■□キャニスター外観■□


上図はバッグから出したてホヤホヤの状態。 この状態でバッグに入る。

驚いた事に、紙にまるっと収まっているだけ。

未使用新品の筈が所々傷や凹みがある。

 


キャニスター底面。 真ん中の灰色のモヤモヤした丸いものは吸気穴のフタ。
手書きで「+(それか「×」)」と「V」のマークがある。 なんだろうか?


フタを外す。
因みにこの写真のモノは「さらに貧相タイプ」のバッグに入っていたもの。
装着中に真ん中の穴を手で押さえられると呼吸できない。


下図は「貧相タイプ」のバッグに入っていたもの。

「さらに貧相タイプ」と違いなにやら字が印刷してある。
吸気口の中に「V」。
その周りに「11」と「7(多分)」とある。 なんのことだか。。

「貧相タイプ」の吸気口にあるフタ。
「15」の印字と、ノブに穴がある。 「さらに貧相タイプ」には真ん中に「2」の印字で穴が無い。
とにかくこいつが外れにくい。 ノブをひっぱたら、ちぎれるのではないかとびくびくした。
ナイフなどでこじ開けると楽だが、とっさの時は苦労するだろう。



下の写真は「さらに〜タイプ」

マスク本体との接続部分にキャップが付いている。
側面の印字は 「Г П-5」と「謎のマーク(△の中にM)-11-85-5Э」とある。
キャップには塗装していないように見えるが、うっすらカーキ色の塗膜がある。


キャップを取った所。 キャップの内側にあるゴムパッキンは3.5mmくらいの厚さをしている。フタを逆さにすると、ポトっとパッキンが落ちる。
中の白い部分はコットンかなにかで出来ているフィルター終端部分。
「C」と「64」の謎の印字が確認できる。


下のモノは「貧相タイプ」
印字が「さらに〜タイプ」と違うのが確認出来る。

思い出したようにポツポツと印字してある。
「A」「T」「6(or9)」なんのこっちゃ?


側面の印字もビミョウに違う。 共通の印字といえばこれくらいだ。

真ん中の「83」が作った年代だろうか?

このキャニスターのプリントをネットで色々見かけると
かなり変則的で、脈絡がないと言えばそんなにも見える。

色々と印字してあるのは嬉しいが、なんのことだかさっぱり解らない。
一箇所に纏めるか、紙にプリントして側面に貼り付ければいいのに。印字の説明がどこにも無い。
まぁ、兵器の印字とはそんなもんか。
どの程度のガスに対応しているキャニスターなのかまったくわからない。これがロシア流だろうか?




さて、気分を変えてキャニスターを分解してみよう。
■□キャニスターの中身■□

↑あけたトコ。 第一フィルターが見える
噂ではフィルターに石綿が使われていて、自分が触った感じでは、これが一番ささくれていて、ごわつくのでどうだろうかとにらんでる

↓フタの裏。 真ん中の膨らんだ所の真下に穴があり、そこから空気が入り込む。

いままで見てきた図からわかるように缶詰と同じような製法で出来ているこのキャニスター。
その為、巻切りでヒコヒコ開ける事が出来ました。
嘘です。 本当はナイフを突き立てて、ハンマーで叩いて切り開いていきました。

素材自体は多分アルミ、不純物が混じっているかも。 厚さは0.7mmくらい。 内側はまじめに塗装していません。
と言った感じ。

上の図のようにパカっと開けたら中にフィルター第一層が現れます。
吸気口に大きめのゴミを取り除く網みたいなものは無かったです。
つまりやや大きなゴミがフィルターにつき放題となります。
あんまり派手に使ったり長時間使うことを想定していないのでは? とフツフツと感じ始めます。


これが最初のフィルター
キャニスター底部の穴から吸気されたガスは先ずこれにろ過される。
素材はボール紙みたいなもので出来ているが、触っていると紙繊維がほつれてしまう。
多分石綿と思われるが、石綿シートを折りたたんでるのかそれともなにかをサンドしているのかは不明。
こんど切ってみようと思います

ジャバラ状にしたものを丸めてゴム糊で留めている。 黄色いテカテカっとしているのがゴム糊(と思う)でこいつで本体の方に接着されているが、この接着剤は本体のアルミとの相性が悪く簡単に剥がれてしまう。 キャニスターに強い衝撃を加えると一部が剥がれて機密性を失うかもしれない。



ここにも印字の「82」
周りに巻いている茶色い紙はクラフト紙みたいなもの。
このフィルターだと粒子の大きいガスや、液体が噴霧されたガスとか、ホコリとかを除去できそう。


下のヤツは上図の第一フィルタを取った所。


申し訳ないことに穴が沢山あいた板をペンチで切った後に撮影しています。 本当はキャニスターにきっちり固定されている。
この穴の沢山開いた板の下に白い網が見えるがこれはこの次にある活性炭がこぼれないようにする程度のもの。


穴開きの板を取った所。

白い網があり。。。

活性炭となる。

みっちりと活性炭が詰っている。
のだが、「貧相タイプ」はキャニスターを斜めにするとサラサラと音が聞こえる。
多分活性炭の音だけど、きっちり充填されていないのではないか? もしかしたら活性炭の量はマチマチなのかもしれない。
これの量は、マグカップに 2/3 くらい。


活性炭の拡大写真。
大きさがマチマチなのが解る。



上図は活性炭を取り除いた所。
穴が沢山開いたアミの下に薄っぺらいコットンが二重になって終わり。
このコットンは活性炭の粉塵を防ぐ程度のものと思われる。
穴が沢山開いた板のちょっと手前にあるぎざぎざに第一フィルターの後ろにあった穴の開いた板が付いていた。


内容物とキャニスター外缶を並べる。
外缶の中間にあるラインから上部が活性炭、下部が紙フィルターとなっている。



取り出した物を並べてみた。
フィルターとしての機能を果たすものは、ボール紙フィルターと活性炭の二つくらいだと思う。 活性炭がこぼれたり、粉末を呼吸しないような網とコットンはあるけど、それらは防毒フィルターとしての機能はないだろうなぁ。

残念な事に、今の所解体した事のあるキャニスターがコイツだけなので、他国の物と比較評価する事が出来ない。

とは言うものの、各部の造りが頼りないので実際に使うには少々抵抗感があると思う。



■□マスク外観■□


キャニスターを取り付けたところ。




内側はこんな感じ。




キャニスター接合部分。

この接続部分のパーツが弁ユニットになっている。
ネジの下にある部分が吐気側でゴミが入らないようにピロピロで蓋をしている。
ユニットはキャニスター同様に密閉されているので今度きらないとならないな


メガネの部分。

固定しているアルミ枠を外し。


マスクからレンズをひねり出す。
特に接着はされていない。 
黒い帯の部分は、布にゴムを引いたもの。


外したレンズは三つのパーツで構成されている。

左から順に、スチールの枠、アルミの枠、ゴム環に接着したガラス板。
二番目の環の内側はきれいな円形ではなく一部分が出っ張っている。
この出っ張りが意味する所はなにか?
気になるのですが、接続方向がバラバラで単に製造上で必要だったからだろうか?





続く
 

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